エリシオンの買取相場
ホンダがかつて販売していた大型ミニバン「エリシオン」。2004年から2013年の廃止まで稼働していました。同クラスミニバンとしてはアルファード・ヴェルファイア、エルグランドの人気には及ばずといった印象で、販売台数も多くありません。そのため中古車でもそこまで流通しているわけではなく、状態次第では高く評価してくれる業者もいるかもしれません。
知名度や人気の点で言えば劣ってしまうエリシオンですが、需要は特別低いわけでもないでしょう。特にプレステージなどの上質なグレードで短走行、状態が良いなどの好条件が揃っていれば期待出来るのではないでしょうか。買取相場自体は飛び抜けて高いということはありませんが、状態次第では一定の評価を受けることができるでしょう。キャプテンシート仕様のモデルやエアロパーツ装着車、更に維持費の面で言えば2.4L車が有利ではないでしょうか。
参考相場表
Gエアロ | 10年 | 113万円 | 11年 | 144万円 | 12年 | 171万円 |
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GエアロHDDナビスペシャルパッケージ(7人乗り) | 10年 | 112万円 | 11年 | 143万円 | 12年 | 170万円 |
プレステージ S | 11年 | 164万円 | 12年 | 189万円 | 13年 | 216万円 |
プレステージ SG | 11年 | 164万円 | 12年 | 197万円 | 13年 | 231万円 |
プレステージ S HDDナビスペシャルパッケージ(7人乗り) |
10年 | 106万円 | 11年 | 128万円 | 12年 | 141万円 |
プレステージ S HDDナビスペシャルパッケージ(8人乗り) |
10年 | 106万円 | 11年 | 128万円 | 12年 | 141万円 |
エリシオンの特徴とモデルチェンジの推移
2013年10月一杯で国内での生産・販売が終了したホンダのエリシオン。同日には「オデッセイ」がフルモデルチェンジを行っており、実質的にはそれと統合した形となりますね。なお、中国では現在も販売が継続しているようです。
2003年に「ASM」の名称で出展され、翌年から市販化がなされました。同社「ラグレイト」の後継車種ではありますが、ボディサイズは大幅に縮小されています。当時新開発の低床プラットフォームを採用したことで、大きな車体からは想像出来ない安定した走行性能を持っています。
当初設定されていたエンジンは2.4Lと3.0Lの二種類。トランスミッションは5速ATでFF及び4WD仕様を用意しています。乗車定員数は7人及び8人。大人数でもゆったりと乗れ、走りの重厚感にも定評があった車と言えるでしょう。
2006年にマイナーチェンジを行っています。エクステリアとインテリアの変更のほか、標準装備の追加などもなされました。また、高級グレードとして「プレステージ」を新設。プロジェクターHIDを採用したヘッドライトや迫力あるフロントグリルを備えた上質なモデルとなっています。エンジンは3.5LのV6エンジンを搭載しており、当時国内製ミニバンでは最高出力を誇っていました。
2007年にはプレステージにも2.4Lグレードを追加。更に翌年には二回目のマイナーチェンジを実施しています。フロントグリルの意匠変更、全車にてオートライトコントロールとアレルフリー高機能脱臭フィルターを標準装備としています。また、プレステージの一部グレードには電子制御パーキングブレーキを国産ミニバンで初採用しました。
2010のマイナーチェンジでは、ハーフシェイド・フロントウィンドウとヘッドレストが全車に標準装備されています。グレード別では、ノーマルエリシオンにはスーパー立体自発光メーター、ジャージと合成皮革のコンビシート表皮が採用されています。プレステージにはヘッドライトターンレンズ、リアコンビライトレンズ、17インチアルミホイールの色が変更となりました。
2012年6月に行われた一部改良ではノーマルタイプが廃止となりプレステージのみのラインアップに。こちらには標準装備としてナビやETC、フルセグチューナー、全席3点式ELRシートベルト&ヘッドレストが追加されています。ボディカラーも全て変更され新色4つがラインアップに。また、同年7月には中国市場での販売もスタートしています。
そして先述のとおり2013年で販売を終了しました。9年を超えるロングランモデルでしたが、1代限りで廃止ということなので短い歴史でもあったでしょう。エリシオンに廃止によりホンダの国内車からはV6エンジンのラインアップが姿を消すこととなりましたが、2015年に発売予定の「レジェンド」にて同エンジンの復活が決まっています。