ゼストの買取相場
2006年3月に販売が開始されたホンダの軽自動車「ゼスト」。2012年11月で販売を終了しており、一台限りのモデルとなりました。使い勝手の良いトールワゴン型の軽自動車で当時はそれなりに評価されていましたが、廃止から既に2年以上が経過しており“過去の車”のイメージは拭えないでしょう。軽自動車はただでさえ競争が激しく、他社のモデルチェンジなどにも影響されますから廃止されたゼストでは分が悪いと思われます。
そのため飛び抜けて高額査定を得るのは厳しいでしょうね。販売期間も6年以上ということで中古車でもそれなりに流通しており、相場以上の値段を得るのも容易ではないでしょう。更にゼストはスポーツタイプのスパークが先行して売れていたこともあり、ノーマルの方が不利になってしまうのも仕方なさそうです。
参考相場表
D | 10年 | 36万円 | 11年 | 40万円 | 12年 | 49万円 | ||||
D(4WD) | 10年 | 49万円 | 11年 | 55万円 | 12年 | 65万円 | ||||
スペシャル | 07年 | 7万円 | 08年 | 8万円 | ||||||
スペシャル(4WD) | 07年 | 27万円 | 08年 | 29万円 | ||||||
ダイナミックスペシャル | 08年 | 33万円 | ||||||||
ダイナミックスペシャル(4WD) | 08年 | 45万円 |
ゼストの特徴とモデルチェンジの推移
「ザッツ」の後継車種として開発されたのがホンダのゼストです。プラットフォームは4代目「ライフ」のものを採用し、広い室内空間や荷物の積載がしやすいなどの特徴があります。“ダイナミックボリューム”と呼ばれる台形型のフォルムを有しているのもポイントでしょう。
室内は低床プラットフォームとショートノーズから成る広大なスペースが売り。加えて荷室は大開口かつ大容量で、こちらも低床化により荷物が楽に積み下ろせる構造となっています。フロント及びリアドアに関してもスムーズな乗降性を実現し、チャイルドシートの着脱などを楽になるので子育て世代にもピッタリの軽自動車と言えます。
インテリアの特徴はただ広いというだけではなく、フロントには開放感、リアには安心感や荷室の利便性追求といったすべての空間で快適に過ごせる工夫が凝らされています。視認性高い常時点灯メーターの設置や、ホールド性と座り心地に優れたフロントベンチシートを採用するなど快適なアイテムを備えています。
ノーマルタイプのゼストはファミリー系に訴求した一台。スポーツタイプに比べ親しみやすい外観や、暖色系の優しい印象の室内などが特徴です。搭載エンジンはP07A型で、トランスミッションは4速ATのみとなっています。
高い安全性能に定評があったゼストシリーズ。運転席と助手席双方ともに衝突安全性能総合評価において6スターを獲得しています。軽自動車初の快挙であり、優秀な安全性能は高い信頼にも繋がったでしょう。
更に安全装備として運転席&助手席SRSエアバッグ、EBD付ABS+ブレーキアシスト、ハイマウント・ストップランプなどを全車に標準装備しています。他にもメーカーオプションとして前席用i-サイドエアバッグ、サイドカーテンエアバッグを設定するなど安全装備の充実化が図られていました。
安全装備以外では、電波式キーレスエントリーシステム、全席ヘッドレストなどを標準装備。オプションでは撥水シート表皮や消臭ルーフライニングを装備する「アクティブパッケージ」などがラインアップされていました。
2007年のマイナーチェンジでノーマルゼストは1グレードのみに集約。「D」のみが残り、同年8月にはその特別仕様車である「スペシャル」が追加されました。Dに追加装備を施しながらも価格を2~3万円下げたお買い得グレードとなっています。
翌年12月にもマイナーチェンジを実施。内装カラーをウォームグレーに変更し、標準装備としてHondaスマートキーシステム、AM/FMラジオ付CDプレーヤーが追加されました。2009年の一部会リュでは燃費性能が向上し、「平成22年度燃費基準+15%」を達成しています。
その後は2012年6月に生産を終了。在庫のみの販売が続いていましたが、同年の11月にはそれも完全に終了となりました。一代限りという短い生涯に幕を降ろしたゼスト。今後はNシリーズに役目を引き継いでもらうことになります。
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